巨大ロボットものといえばその性質上アニメなど映像作品にて多く見受けられますが、ロボットが動く様をライトノベルなど文章で読み取るのもアニメなどとは違った楽しみ方があっておすすめです。
そこで今回はそんな人のために巨大ロボットものライトノベルのおすすめをいくつか紹介したいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
ハウリングソウル
関東地方の、とある小さな海辺の町で生活する高校2年生、壬生吼介は今日も家計の平和維持活動に精を出す―。ビルの解体、大型資材の搬入、はては外宇宙から襲来する侵略獣の殱滅…まで!?そう、学校では大人しく目立たない日々を送る吼介は地球防衛機構“獣の檻”の依頼で出動する巨大ロボ“ギガント・ギア”のパイロットだったのだ!過去の『とある事件』から他人との距離を置いて生活する吼介が、パイロット候補生、鉢峰凛と出会う時、常にハイテンションな2歳年上の幼馴染、羽鳥静花も巻き込んだ非凡な日常が動き始める―。
一言で言うなら幼馴染お姉さん×後輩女子と巨大ロボが交錯する人情系ロボットバトルストーリー。
2017年9月発売と比較的新しい作品ではありますが熱さ、萌え、泣けるといった要素がある王道ロボットもの。
人々の優しさに溢れた作品となっており、その思いに胸が打たれます。
白銀の救世機
突如として現れた謎の生命体・XENOに支配された世界。人類は感情を失った牲物、ゼノイドへと進化を遂げ、生き残っていた。落ちこぼれの少年、アルツはゼノイドとして生き残るための選別試験の途中、コールドスリープしていた旧人類のナユキと救世兵器『ゼストマーグ』と出会い、世界を変える戦いに巻き込まれていく…。第8回MF文庫Jライトノベル新人賞最優秀賞受賞作家が贈る、絆で闘うヘヴィバトルアクション、堂々スタート。
今作は雪で覆い尽くされた世界が舞台。
この世界で生きていくために心まで凍てつかせた新人類と、そんな中でただ一人旧人類と同じ感情をくすぶらせる主人公が活躍して…というお話。
ライトノベルにしては良くも悪くも落ち着いた作風で、どちらかというと大人向け。
ですが設定や世界観もシリアスではあるものの、登場するヒロインが皆可愛いので若い世代の人も楽しめるでしょう。
そんな中でも一番の萌えキャラは主人公だったり。
イコノクラスト!
「お待ち申し上げておりました、わが救世主様」―高校生・香芝省吾の前に、五人の美少女がひざまずく。いつものように、幼なじみの花梨といっしょに学校へ行こうとしていた日常から、ふたりして異世界に引きずり込まれてしまったらしい!姫巫女と呼ばれる美少女たちの中でもひときわ美しいメリニによれば、その世界は創世主たる神の呪いで人間が滅びつつあるという。呪いを実行する神の「代行者」と戦えるのは、神の創造物ではない、異世界からの召喚者のみ。突然「救世主」になってしまった省吾は、戦うことを決意する。神に対抗しうる唯一の力、“イコノクラスト”の搭乗者として…。
こちらは古い作品ですが、最近流行りの異世界転移もの。
ですがよくある転移する時にチート能力をもらって異世界で無双するというお話ではありません。
今作の主人公が持つ能力は異世界の化け物に対抗する力を持つロボット「イコノクラスト」に乗れるというだけ。
ロボットに乗れるのは主人公だけのため危機的状況の世界を救うために戦うことを強いられます。
作品全体に漂うシリアスな雰囲気や、危機的状況の世界を救うために少し頼りない主人公が成長していく過程が見どころです。
ヘヴィーオブジェクト
戦場に派遣留学した学生・クウェンサーは、整備基地で、奇妙な雰囲気を持つ少女と出会う。その少女は『エリート』と呼ばれていた―『オブジェクト』のパイロットとして。近い将来。このちっぽけな少年は、少女のために、最強の兵器『オブジェクト』へと、生身で立ち向かうことになる。これは、そのきっかけとなる出会いだった―。
こちらは大人気ラノベ「とある魔術の禁書目録」作者・鎌池和馬さんが描いた作品。
今作では巨大ロボットというよりかは巨大戦車、巨大兵器といったものが出てくる軍隊もの。
とは言ってもそれほど小難しい内容ではなく、誰でも読みやすい作風となっています。
禁書目録・作者の他の作品が読みたい!軍隊ものを気軽に読みたい!という人におすすめです。
エイルン・ラストコード
西暦2070年。人類が謎の生命体マリスから襲撃を受けて半世紀以上の時が流れた。
だがマリスに唯一対抗できる巨大兵器 <黒き魔女> デストブルムのパイロット・セレンは絶望的な戦いに精神を疲弊しきっていた。そんなある日戦場に奇跡が舞い降りる。
国籍不明の謎の戦闘機が出現、この世界に存在し得ない超兵器で、マリスを一掃する。
盛り上がる人類。だが、戦闘機から出てきたのはこの世界での大人気アニメ「ドール・ワルツ・レクイエム」のパイロット、エイルン・バザットそっくりの少年で――。
今作はラノベでは珍しく主人公が熱血系であり、設定や世界観も異色なものとなっていますが、何よりも他の作品と違うのは挿絵に漫画を使っていることでしょう。
ラノベといえば一枚絵が基本ですが、今作では漫画のようにコマ割りがあり、セリフが入っています。
そのためその分、戦闘シーンはどのように行っているか分かりやすく、ビジュアル的な楽しみ方が出来るようになっています。
またストーリーは前半は鬱展開が続きますが、その分それを超えた後半からの胸熱展開がぐっときます。
そのシナリオ構成も相まって1巻を読み終えたカタルシスは相当なもの。
巻数もそこそこ出ていますし、出版社も推している作品のようなので近々アニメ化もあるかもしれませんね。
フルメタル・パニック!
陣代高校の平和は、たったひとりの転校生の訪れとともに終わった。うなる弾丸、飛び散る薬莢、鞄にギッチリ銃器類。出てくる言葉は「キケンだ。ふせろっ!」。そう、やってきた転校生、相良宗介は、拳銃持った大ボケ君だった!彼の脳に“平和”の文字はない。勘違いで校内狙撃、思い込みで路上爆破―ケタ違いの常識外れ宗介。だがしかし!戦争ボケとは仮の姿。その実体は…世界最強の武装集団『ミスリル』のエリート戦士、相良軍曹だったのである!
一昔前のライトノベルですが、その設定や世界観は今でも唯一無二の色あせることない名作です。
SF、アクション、コメディそれらを加えた軍事ものといったように様々な要素が盛り沢山ですが、それが上手くマッチしています。
また主人公が最強だったりハーレムだったりするわけではなく、ヒロインと共に魅力的な人物となっています。
古き良きライトノベル、そしてボーイミーツガールの王道を楽しみたいという方にはおすすめです。
ナイツ&マジック
とある一人の日本人が事故でこの世を去った。本来ならばそのまま失われるはずだった彼の魂は、異世界において『エルネスティ・エチェバルリア』として転生する。つまり、人生のやり直しである。しかも、前世である日本人としての記憶を受けついだまま。エルの趣味嗜好も前世に倣ったものだった。彼は前世に続いて極度の『メカオタク』であったのだ。そんな生まれ変わった世界で、実在する巨大人型兵器である幻晶騎士と出会ったエル。彼は狂喜乱舞しながら、その操縦者となるべく行動を開始する。この世界での幼馴染を巻き込みつつ、メカオタクとしての暴走は続いていく—。
元々は投稿サイト「小説家になろう」にて投稿されていた作品で、いわゆるなろう原作の異世界もの。
小説家になろうが原作ということで敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、今作は巨大ロボットもののラノベでは上位に位置すると思われるほどクオリティーの高い作品となっています。
また今作は巨大ロボットに乗って戦うだけでなく、乗るロボットを主人公自身が作り上げるため、ロボットの成長過程も楽しむことが出来ます。
ちなみに表紙の子は可愛いため女の子に見えますが、主人公である男の子です。
最近ではアニメ化もされておりますが、アニメでは原作をだいぶ端折っていますのでアニメを見て興味を持った方などは情報を補完するために購入してみるのもいいでしょう。
ドウルマスターズ
新米ドウマスター・早乙女蒼生は地球の貧しい都市機構『オートン』に所属し、姉の朱理と共に横浜ポリス軍と交戦していた。
強力な敵機体から最期の一撃を喰らいかけたその時、蒼生の類い希なるサイキック能力が覚醒、『エクサー』として目覚める。
それを契機に、ドウルの最強最新鋭部隊『ソフィア』へ入隊を果たした蒼生は、宇宙(そら)へと向かう。
そこでは、純白の専用機『ミスティムーン』を駆る最強のドウルマスター・玲音との運命の出会いが待っていた――。
広大な宇宙を舞台に主人公と姉と秘密組織のライバルが人型ロボット「タイタニック・ドウル」に乗って戦うお話。
魔法科高校の劣等生の作者・左島勤さんが書いたということで、舞台設定がとてもしっかりしています。
ラノベでは珍しく宇宙を舞台にしたSFものとなっているので最初は専門的な言葉やそれに伴う説明が多く、難しく感じるかもしれませんがその分設定が出そろった後の展開に期待が持てます。
ストライクフォール
その時代、戦争は競技に成り代わった―。人型のシェルを身にまとい、広大な宇宙を駆けるチーム競技、ストライクフォール。鷹森雄星も、その熱狂に魅せられたひとりだ。弟は、トップリーグでのプロデビューが決まった若き天才、鷹森英俊。幼なじみの環に見守られながら、雄星は宇宙を目指すが―。
先ほどの作品に続き、こちらも宇宙空間を舞台にしたもの。
今作は純粋なロボットバトルではなく、時代の流れでロボットバトルがスポーツ競技・ストライクフォールとなった世界を軸に描かれます。
こうした宇宙を舞台にしたSF作品は舞台設定など専門的なものがどうしても多くなりますので難しく思いがちですが、今作はその辺りを上手く簡潔にまとめられているため読みやすいです。
また今作の魅力はストライクフォールによるロボットバトルだけでなく、主要人物達の人間関係もポイントです。
その複雑な人間関係に甘酢っぽい青春要素から野球漫画の名作「タッチ」を思い浮かべます。
1巻は舞台設定の説明と主要人物の人間関係が主になっていますが、しっかりラストで次を読ませたくなる展開も用意されております。
覇道鋼鉄テッカイオー
心身を極限まで鍛え、兵器をも超えた力を持つ存在・武侠。強力な武術『童子神功』を使うカザンは、ある時、相棒の美少女・ルゥランと共に海賊から一人の姫君を助ける。しかし、同時に海賊の背後に控える恐るべき敵の存在を知ることとなる。カザンたち『銀河武侠』の最大の敵対者『暗黒武侠』が姫君・アルフェミナを狙っていたのだ。しかもその男・グントラムは、カザンとルゥランの人生を狂わせた原因ともいえる、宿縁の相手だった…。
強力な武術「童子神功」を使う主人公・カザンが相棒兼ヒロインのルゥランと共に巨悪を打ち倒すお話。
こちらは第10回スーパーダッシュ小説新人賞大賞受賞作で、武侠要素を取り入れたロボットバトル×SF×ラブコメ作品。
選考審査員全員から読みにくいと評価されただけあって、中々一癖も二癖もある文章となっていますが、その中身は王道でとても熱いものとなっています。
年上ヒロインと主人公の関係も魅力的。
まとめ
というわけで今回は巨大ロボットものライトノベルをいくつか紹介しました。
巨大ロボットものライトノベルはどれも面白い作品ばかりですが、いかんせん他ジャンルに比べて作品がそれほど多くないのが難点ですね。
ただ最近では「ナイツ&マジック」がアニメ化され、巨大ロボットもののライトノベルにも注目が集まってきているので今後新たな作品が出てくるのが楽しみですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。